まず、この音源をお聴きください。
これを、お題のオーディオループ素材とします。
このオーディオ素材を構成するキーは、A,B,C,E の4つになります。
A,B,C,E いずれもナチュラルなので、A,B,C,Eが♭になったり#にならないスケール(モード)を選ばなければなりません。
考えやすいように、まずはルートがCの7つのスケールから候補を選びます。
Cアイオニアン : C D E F G A B
Cドリアン : C D E♭ F G A B♭
Cフリジアン : C D♭ E♭ F G A♭ B♭
Cリディアン : C D E F# G A B
Cミクソリディアン : C D E F G A B♭
Cエオリアン : C D E♭ F G A♭ B♭
Cロクリアン : C D♭ E♭ F G♭ A♭ B♭
Cアイオニアンは、A,B,C,E いずれもナチュラルなので、OK
Cドリアンは、Bがフラットなので、NG
Cフリジアンは、A,B,Eがフラットなので、NG
Cリディアンは、A,B,C,E 全てがナチュラルなので、OK
Cミクソリディアンは、Bがフラットなので、NG
Cエオリアンは、A,B,Eがフラットなので、NG
Cロクリアンも、A,B,Eがフラットなので、NG
ルートがCのスケールで、お題の素材に対して使えるスケールは、アイオニアンとリディアンということになります。
では、次にルートがC以外の使えるスケールを洗い出します。
ルートとして使えるキーは、ルートがCのスケールを構成しているキー全てが使えます。
Cアイオニアンが使えるので、C D E F G A Bが使える。
Cリディアンが使えるので、C D E F# G A Bが使える。
ということになります。
では、ルートがDで使えるスケールは?
Cアイオニアン C D E F G A B この構成で、Dからスタートすると、D E F G A B C となります。
Dメジャースケールは、D E F# G A B C# なので、3度と7度の音がシャープからナチュラルになっているので、3度と7度がフラットになっていると見ることができます。3度と7度がフラットになるスケールは、ドリアンですので、Dドリアンが使えるということになります。
Cリディアンからは、 C D E F# G A B → D E F# G A B C
7度がフラットしているので、Dミクソリディアンが使えるということになります。
では、同様の方法で全てのルートに対して使えるスケールを洗い出してみると、
C D E F G A B (Cアイオニアン) → D E F G A B C(Dドリアン), E F G A B C D (Eフリジアン), F G A B C D E (Fリディアン), G A B C D E F (Gミクソリディアン), A B C D E F G (Aエオリアン), B C D E F G A (Bロクリアン)
C D E F# G A B (Cリディアン) → D E F# G A B C (Dミクソリディアン), E F# G A B C D (Eエオリアン), F# G A B C D E (F#ロクリアン), G A B C D E F# (Gアイオニアン), A B C D E F# G (Aドリアン), B C D E F# G A (Bフリジアン)
となります。
ここで、法則があるのに気が付いたと方も居る思いますが、 アイオニアン→ドリアン→フリジアン→リディアン→ミクソリディアン→エオリアン→ロクリアン→アイオニアンに戻る という循環で、必ず並ぶようになっています。
最後に、お題のループ素材に、各スケールを当てはめた音源を聴いて見ましょう。
Cアイオニアン
Cリディアン
Dドリアン
Dミクソリディアン
Eフリジアン
Eエオリアン
Fリディアン
F#ロクリアン
Gミクソリディアン
Gアイオニアン
Aエオリアン
Aドリアン
Bロクリアン
Bフリジアン
余計な話ですが、なぜスケール(モード)のなまえって、リアンとかイアンとか、エイリアンみたいな名前が多いのでしょう?
ドリアンは美味しそうだけど・・・